真鍋新一

海底の挑戦者の真鍋新一のレビュー・感想・評価

海底の挑戦者(1960年製作の映画)
3.3
若き梅辰の海洋アクション。後年の目つきの悪い悪役という印象しかない今井健二が、ポロシャツの似合うワイルドな好青年で梅辰の頼れる相棒役。

もっと三田佳子のすばらしさが広く知られてほしい。ヒロインとして期待以上の活躍がないのが残念だが、台詞回しと表情に主張があり、普遍的な魅力のある美人である。キャバレーのシーンでは西田佐知子が登場。「死ぬまで一緒に」を歌う。

女優ではとにかく裏切りまくりの妖婦を演じる久保菜穂子の存在感がすごい。観客と擬似的にキスができるようなカットもある。初めから終わりまで捕まりっぱなしの二階堂有希子の顔は初めて観た。のちに初代峰不二子などを演じる声優になる人。

海の中のアクションだと、大きなゴーグルとボンベをつけているので途中から誰が誰だがわからなくなるという難点があるのだが、演出が上手いのでそこまで混乱はしなかった。尺も短めなので、最後まで飽きずに楽しんで観られる。
真鍋新一

真鍋新一