Yukiko

ザ・バニシング-消失-のYukikoのレビュー・感想・評価

ザ・バニシング-消失-(1988年製作の映画)
4.2
2020年3月16日
『ザ・バニシング 消失』1988年オランダ・フランス制作
監督、ジョルジュ・シュルイツアー。
リバー・フェニックス主演の『ダーク・ブラッド』
の監督さんだ。

7月、オランダからフランスへと車で移動中の
レックスとサスキア。
ドライブインで、サスキアはいなくなる。
彼女を捜すレックス。
それから3年後。
レックスは新たに恋人ができるが、サスキアの捜索は
続けている。
そこへ、犯人からの手紙が何通も届く。


同じジョルジュ・シュルイツアー監督で同じ内容の
アメリカで制作された『失踪』がある。1993年制作。
『失踪』ではキーファー・サザーランドとサンドラ・
ブロックが恋人同士。
この彼女役のサンドラ・ブロックさんが光っていた。

『ザ・バニシング 消失』が日本で公開されたのが
制作から30年後の2019年4月とのこと。
オランダ・フランスで制作されたという此方の映画は作りが
丁寧な印象。
心理描写もしっかりと描いている。

レックスの行動と平行して犯人の日常も映像化され、
双方が出会う場面は迫力ある!
レックスは犯人が出て来た時は警察に知らせるとか、
犯人との会話を絶えず録音するとか、何故しなかったのか?

レックスは犯人を捕まえたい訳ではなかったのだろう。
ただ、純粋にサスキアがいなくなった理由を知りたかった。
理由なく突然いなくなると、何故かといつまでも
そこに囚われるのだろうか。
観ている此方も、あの可愛いサスキアがどのようにして
行方不明になって、今どうなっているか興味が湧く。

しかし、レックスはサスキアに執着し過ぎ。
それが徒になる。
それとも、それを大義名分にしての旺盛な好奇心だったのか?
鑑賞している此方側も一緒に、奈落の底に落ちていくようだ。
Yukiko

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