YasuhitoArai

マッキラーのYasuhitoAraiのレビュー・感想・評価

マッキラー(1972年製作の映画)
3.5
ルチオ・フルチ監督作品。
イタリアのある村で子どもが次々と殺される事件が発生。警察とトーマス・ミリアン演じるジャーナリストは事件の犯人を追う。捜査中呪術を使うと噂されるマッキラーという女性が容疑者に上がるが・・・という話。

ゲテモノホラーが多いルチオ・フルチが、ジャッロ=イタリアのサスペンスに取り組んだ作品。
誰が犯人か、そして犯行動機については、ジャッロにありそうな内容だけれども、そこにたどり着くまでのストーリーテリング、演出の大味さがさすがフルチ先生だと思った。

殺害される対象がほとんど子ども、エロシーンにも子どもを出させる、子どもでもたばこを吸わせる、ディズニー無許可のドナルドダック使用、さすがイタリア映画。

基本的に効果音もBGMもでかい。音を大袈裟にして内容の薄さをカバーしようとしてる感がある。普通の軽いビンタも「バシッ!!」と強力な音で演出。場面転換での曲のぶったぎり感ははんぱない。トップクラス。

サスペンスなのに、犯人にたどり着くまでの展開が積み重ならなくて少しつらかったけど、最後のシークエンスにやられた。本当に開いた口がふさがらなかった。犯人のやっつけられ方、人形のチープさ、人形の粉砕され方。最後に全てを持ってかれた。

結局マッキラーとはいったい・・・。
YasuhitoArai

YasuhitoArai