こなつ

幸せなひとりぼっちのこなつのレビュー・感想・評価

幸せなひとりぼっち(2015年製作の映画)
3.8
2016年スウェーデン製作のハートフルコメディ。先日劇場で観た「オットーという男」のオリジナル版と知って鑑賞。

愛する妻に先立たれ、仕事もクビになり、生きる希望を失った孤独な老人オーヴェ。口うるさくて偏屈なオーヴェは、近所の人からも疎ましく思われていた。そんな時近くに越してきたパルヴァネ一家のイラン人女性は、彼に怒鳴られてもちっともへこたれない。妻の後を追って死のうとしていたオーヴェだったが、何かと騒々しいパルヴァネに何度も邪魔されるうちに、次第に心を開き始める。

オリジナル版もリメイク版も物語の流れは殆ど同じ。大きな違いは、オリジナル版がスゥエーデンが舞台であること、近所に越してきた家族の女性がイラン人(リメイク版ではメキシコ人)であること、車の車種が違うことくらい。

レビューに多く書かれているが、オーヴェが59歳の設定にしてはロルフ・ラスゴードがあまりに老けていて、オットーのトム・ハンクスと比較すると本当に老人っぽいし、バリバリの仏頂面。本人は同年齢だから特に役作りしているとは思えない。人生100年のこの時代、59歳を老人扱いするのは、、、

相変わらず、猫は可愛かったが、役者としての軍配はリメイク版の猫ちゃんかな。

オリジナル版もリメイク版もどちらも良かった。 死にたいと思う時、必ず亡き愛妻のことを思い、回想する。同じ場面で胸が熱くなり、同じ場面で涙を誘う。人との繋がりの温かさを感じさせてくれる素敵な作品だった。
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