のん

GANTZ:Oののんのレビュー・感想・評価

GANTZ:O(2016年製作の映画)
4.1

濃度300パーセント「GANTZ」映像化の決定版


奥浩哉の原作マンガはアニメ化、実写化と映像化が何度も試みられたが、どれもいまいちしっくりと来なかった。



本作「GANTZ:O」はその映像化の決定版ともいうべき凄まじい密度のフルCGアニメーションである。




原作でも特に人気の高いとされる「大阪編」をベースに最強の敵、ぬらりひょんとの激闘が描かれる。



冒頭からオニ星人と原作の主人公、玄野計との激闘から幕を開ける。このシーンだけで単独で映画が作れそうなクオリティ。


この映画、日常シーンのCGはまだ若干の違和感を感じるものの、アクションシーンのCGおよびアクションの組み立て方は恐らく日本映画でも類を見ないほどカッコいい。



スローモーションなどを巧みに用いて戦闘シーンがスタイリッシュに描かれており、これだけで充分に元を取れたと感じるほど。




大阪編単独での映像化ということで、一部のキャラクターを別の登場人物が担うなど原作を読み込んでいても違和感のないように丁寧に調整されている。



大阪メンバーのレイザーラモンHG、RGとケンドーコバヤシも単なる話題作りに留まらず映像が声に馴染んでいた。



原作者自身が「世界で一番楽しみにしていた」という今作。日本のCGアニメの確かな力をそこに見た。
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