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メリッサ・P 〜青い蕾〜のakrutmのレビュー・感想・評価

メリッサ・P 〜青い蕾〜(2005年製作の映画)
4.0
イタリアの作家メリッサ・パナレロの自伝的小説の映画化。発表時には過激な性描写が話題となった小説が原作だけあって、少女メリッサの性に対する関心が映画の中でも多く描かれている。処女を捧げたいと思っている片思いの男性ダニエラから初めて誘われるシーンでは、いきなり口淫を強要されるなど、最初から過激な内容を予感させるが、実は映画全般を通じて表現しているのは、家族がバラバラで母親とうまくいっていない少女の孤独さや、プラトニックな恋愛に対する憧れである。そういう意味では、単なる官能映画ではなく、多感で不安定な少女の成長物語であると言える。

メリッサを演じたマリア・バルベルデの体当たりの演技は本作の見どころであろう。また、マリア・バルベルデがとても可愛いので、メリッサ自身は可愛くないという設定にそぐわないという点は、難点と言えば難点である。
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