やまひろ

アウトレイジのやまひろのレビュー・感想・評価

アウトレイジ(2010年製作の映画)
3.7
『てめえ、破門しといて遊びにくんのか、この野郎。ぶち殺すぞ! コラァ!』

2010年6月12日に公開された日本映画。北野武の15本目の監督作品

北野監督の作品は何本か観たことあるんだけど、あまり好きではなかった。
この映画もたまたまレンタルで目に止まって観てみたんだけど、すげー面白かった。

久々に観てみて、更に好きになった。
20代で観るよりも、30代で観るほうがストーリーはもちろん、登場人物の表情や心情から違ったものの見方が出来るようになる気がする。40代で観たらまた違った印象なのかも。

今作のキャッチコピーが「全員悪人」「下剋上、生き残りゲーム」
まさにそうだね。登場人物で1人も「いい奴」って思えない。
巻き込まれる一般人カワイソ

過激なバイオレンスシーン、拷問シーン、様々な殺し方がたくさん出てくる。
怖ろしいと思いつつ、面白い。映画だもんね。でも日常的でリアルな演出が多くて、目を瞑りたくなる場面も。
※歯医者には行きたくないと凄まじく思った

いろんな殺し方はもちろんだが、ストーリー展開もとても興味深く面白い。
複雑な人間関係、交錯する思惑、裏切り裏切り・・・

ただし、複雑すぎて初見では理解しにくいかも。

役者さんが豪華ってのも見どころですね。
知っている役者さんが出てて、全員が悪人ぽく演じているのがなかなか他にはないような気がする。

温厚そうな役者さんも悪役を演じれるのはさすがですね。

個人的に好きな登場人物
・水野(椎名桔平)
正直、大友(ビートたけし)よりも輝いていた。話し方や悪態、暴力性がありつつ男前
とても魅力的だった。それだけに、最後の悲惨な殺され方、死体の描写はけっこう衝撃
大友に対しての忠誠心はどこからきているのか、掘り下げても知りたいほど。
石原(加瀬亮)に対しての暴力的なことが、後々の石原の暴君ぶりを作り上げたんだろう

・片岡(小日向文世)
正直、初めはすぐに殺されると思ったが、なかなかどうして、いいポジションで暗躍している。
演技がうまい。あの静かに人をイラつかせる話し方や、権力者に取り入ろうと言い寄る演技、素敵

・グバナン大使
今作で一番災難だったwその後どうなったんだろうか・・・



他にも魅力的な登場人物がたくさんいて、この映画は改めて日本映画代表なんじゃね?って思う。


『アウトレイジ』
「バカヤロー」「コノヤロー」の合計回数は64回

以外と少ない・・・いや、多いかなw
やまひろ

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