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イグジット・スルー・ザ・ギフトショップのAQUAのレビュー・感想・評価

3.4
再鑑賞。

あくまでも主観ですがそもそもこの映画はドキュメンタリー風にしてるだけでドキュメンタリーじゃないと思いますね、洋服のオーナーしていたティエリーがストリート・アートの現場に携わる事で(犯罪ギリギリてか犯罪)ハマり、その中でもバンクシーに心酔し撮影をして近づいていくうちにバンクシーにミスターブレインウォッシュとして仕立て上げられていくが実はバンクシーはティエリーが嫌いだからこんな模倣者はどうよ?って晒し者にするのをドキュメンタリー風に撮ってるだけで、一連の話の流れはバンクシーなりの今の現代アートがそもそもティエリーなんだと痛烈に批判した映画だと思います。

ティエリー自身は存在するけれども彼のプロデュースも作品の中での物語も全てバンクシー(存在自体不明、団体かもしれんし考え方かもしれんし)が作り上げた世界だと認識しました。

劇中バンクシー自身も出てくるけどあんなのどっかしらのテロ組織のオマージュ(便利な言葉)なアイコンだし。

自分自身アートのセンスはないのでよくわからないけれども長年培われてきた感性や文化が土台なのでそれは必ず模倣になるものだし(色、文字、点、線何から何まで記号としての模倣)そこにある価値観は人それぞれ違うから仕方ないけど金儲けに走るアートを批判する前に金儲け自体のシステムを作った文化を批判しろって話だと思いました。

あっ、でもバンクシーは嫌いじゃないです。

映画.com参照
決して素顔を明かさないナゾの覆面グラフィティ・アーティスト、バンクシーの初監督作。第83回米アカデミー長編ドキュメンタリー賞にノミネートされて話題となった。ストリート・アートに関するドキュメンタリーを制作していた映像作家のティエリー・グエッタは、幸運にもバンクシーの取材に成功する。しかし、グエッタに映像の才能がないと気づいたバンクシーはカメラを奪い、グエッタを“ミスター・ブレインウォッシュ”というアーティストに仕立てあげ、カメラの前に立たせる。

イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ
Exit Through the Gift Shop
2010/アメリカ・イギリス合作
配給:パルコ、アップリンク
AQUA

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