最後の最後に大泣きした一本。
韓国生まれでアメリカに養子にきて転々と里親変わりを経験したアントニオ、第2子を妊娠中のアメリカ人のシングルマザーを妻に持ち、お金が必要な為本業の刺青師の他に職を探すもなかなか見つからず、現状のアメリカの貧困格差や人種差別を前面に押し出した物語が進む中、妻の元夫の同僚によるいやがらせを受け警察で拘束された末に、過去の養子の手続き上の問題で韓国へ強制送還をされそうになり・・・というお話。
主演は監督・脚本も兼ねたジャスティン・チョン、彼は「21オーバー」の時に見せた若いおバカまるだしのアジア人役から一転、自身の出生時の母との記憶に翻弄されつつ、アメリカしか知らない一人の人間が自身の存在意義を大幅に否定されてしまうというある意味不条理のような問題に立ち向かう男を演じていて、成長をうかがえる。
とにかく子役の娘の最後の一言を聞いた瞬間に涙が滝のようにあふれました。
映画.com参照
養子としてアメリカにやってきた韓国生まれの青年が、移民政策の法律の隙間に突き落とされ、家族と引き離されそうになりながらも懸命に生きる姿を描いたヒューマンドラマ。「トワイライト」シリーズへの出演などで俳優としても知られる韓国系アメリカ人のジャスティン・チョンが監督・脚本・主演を務め、「リリーのすべて」のアリシア・ビカンダーが主人公を支える妻役で共演した。韓国で生まれ、3歳の時に養子としてアメリカに連れてこられたアントニオは、大人になったいまはシングルマザーのキャシーと結婚して自ら家庭をもち、娘のジェシーも含めた3人で貧しいながらも幸せに暮らしていた。ある時、些細なことで警官とトラブルを起こして逮捕されたアントニオは、その過程で30年以上前の養父母による手続きの不備が発覚。移民局へと連行され、国外追放命令を受けてしまう。下手をすれば強制送還となり、そうなれば二度とアメリカに戻ってくることはできない。アントニオとキャシーは裁判を起こして異議を申し立てをしようとするが、そのためには5000ドルという高額な費用が必要だった。途方に暮れる中、家族と離れたくないアントニオはある決心をする。
2021年製作/118分/G/アメリカ
原題:Blue Bayou
配給:パルコ
劇場公開日:2022年2月11日