ひらさま

ソルジャーブルーのひらさまのレビュー・感想・評価

ソルジャーブルー(1970年製作の映画)
4.0
学生時代に名画座で観て以来の再見(50年ぶり⁉︎)
バフィ・セント・メリーの歌う主題歌は大好きで、サントラのシングル盤を持っていたっけ
史実の映画化
シャイアン族の急襲で全滅した騎兵隊の生き残り(ピーター・ストラウス)とシャイアン族に2年も囚われていた女(キャンデス・バーゲン)は、噛み合わないながらも協力し合って砦を目指す
映画の終盤近くまで、この2人のロード・ムービー的な展開
笑いもありピンチもありで、やがて2人は愛し合ったりする
ところが、最後に目を覆うばかりの凄まじい暴力の嵐が吹きまくる
初見時にはさほど気にならなかったが、今観ると唖然とするほど凄惨
気にならなかったのは当時当たり前のように暴力描写が溢れていたせい?
映画はもちろん、テレビでも今じゃ考えられないくらい暴力描写に寛容だったから?
ラルフ・ネルソン監督は史実を忠実に再現するため、信念を曲げる事なく、虐殺と形容してもいいくらいの暴力の現場を再現
今観るとやり過ぎもいーとこながら、ありえない悲劇を目の当たりにして、気がつくと涙が溢れていた
清純派のイメージが強いキャンディス・バーゲンは、70年代の西部劇じゃ本作や「さらば荒野」では汚れ役を演じている
珍しく(失礼)セクシーな一面も披露
ピーター・ストラウスは映画での主役は本作くらい?
その後テレビドラマでブレイクしましたね
武器商人役をドナルド・プレザンスが演じているが、人当たりが良さそうで且つ冷酷さも秘めた役どころは彼の得意とするところで、ホントに上手い役者さんだった
音楽はロイ・バッド
モリコーネ風あり、バカラック風あり、エルマー・バーンスティン風ありと、実に節操なく多彩
本作にはマッチングしてる

社会派ラルフ・ネルソンの真骨頂はここに有り!