ひらさま

真夜中の刑事/PYTHON357のひらさまのレビュー・感想・評価

真夜中の刑事/PYTHON357(1976年製作の映画)
3.2
Python 357
有名な拳銃の名称がそのままタイトルに
冒頭はイーストウッドの「ダーティハリー2」を彷彿させハードボイルド感たっぷり
よって多分イブ・モンタン演じるタフガイ警部がマグナム撃ちまくるアウトロー系アクションやな!
と期待したら全然違った
いや、違い過ぎた
警察署長と部下の警部(モンタン)がひとりの性悪女に翻弄され、挙げ句の果てに署長が殺害してしまう…
とゆードロドロな展開
ところが警部はマヌケな事にストーカー的な行為を頻繁に行なっていた為、目撃者が多数おり、自らの首を絞める結果に
「大時計」みたいに自分で自分を追い込む事になってゆく
この想定外の展開はさすがフランス映画
ラブシーンになると画面に紗が掛かったり、それ風なBGMが突然流れ出すのは70年代らしい
車の窓が全部曇っていたのは妙にリアル(笑)
結局派手なアクションもないまま、警部は手を汚し続け、一体どーすんの?って流れになる
自ら顔を硫酸で焼き目撃者を誤魔化すなど姑息な手段で切り抜けようとする警部
どーしょーもないな
ラストでやっとアクション炸裂するが、とって付けたような印象は免れず
警部役のモンタン以外に、モンタン夫人のシモーヌ・シニョレが妙に貫禄あり
最後の方で夫婦共演を披露、あんまり夫婦じゃやりたくないと思われるシチュエーションですが…
フランソワ・ペリエやマチュー・カリエールなどお馴染みの面々も共演
監督はアラン・コルノー
音楽はジョルジュ・ドルリュー
なんか消化不良な一作