すずき

スパイナル・タップのすずきのレビュー・感想・評価

スパイナル・タップ(1984年製作の映画)
3.1
1984年、10年以上のキャリアを持つUKハードロックバンド、スパイナルタップの全米ツアーに、監督が同行、その全てを赤裸々に撮影したドキュメンタリー映画。いや、モキュメンタリー映画。

映像がリアルで、ライブの様子や、挿入される過去のMV映像とかホンモノっぽい。
でもそれだけに、一部のシーンでのカメラワークの不自然さ、意図的なギャグの不自然さが目立つ。
例えば、「ライブ中にメンバーの一人がカプセルから登場する演出なのに出られない、やむを得ずスタッフがこじ開ける」というギャグ。その様子は劇中ではしっかり撮影されてる。
だけどもっとこう、明らかに事故ってるのに、カメラはなるべく隠そうとする。だけど画面端にスタッフがこじ開けてる様子がひっそりと映ってる、みたいな、それとない演出の方がいいんじゃないかな、と個人的に思ったり。
自分はそーゆー点が気になったしまったけど、基本コメディ映画だから、細かい事は気にせず楽しむのが吉。

洋楽ロックバンドあるあるネタやパロディばかりで、元ネタが分かる詳しい人には爆笑モノなんだろーなー。自分にはちょっと難しかった。
「ドラマーが何度もメンバー交代」や、「『ビートルズ』にでいうところの『オノ・ヨーコ』的なボーカルの恋人」ネタしか分からんかった…。
wikipediaにも一部の元ネタの解説が書かれてるので、それ読んで、自分に合うかどーか見極めてから鑑賞してもいい、そんなカルト映画。

パロディネタは難しかったけど、クライマックスの展開は漢の友情と音楽の力を感じさせる展開で燃える。