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巨神兵東京に現わるのマーチのレビュー・感想・評価

巨神兵東京に現わる(2012年製作の映画)
3.4
【下半期鑑賞映画寸評:2017】
《神が7日で創った世界を7日で壊す作業》

ジブリ製作だったのには驚きましたが、今作にはバックボーンが色々とあるみたいですね。そもそも巨神兵は宮崎駿御大の創造物なので、エンドロールにはきっちり「巨神兵:宮崎駿」とクレジットされてましたよ!! もっと別の表示の仕方無かったんですかね…笑ってしまいましたよ〜🤣

「CGを一切使用しないという制約の下、新旧様々な手法による特撮技術とデジタル合成のみで製作されている(Wikipediaより引用)」という今作は、巨神兵の進撃シーンで明らかにミニチュアを爆破💥しているチープさが目立つものの、ハイクオリティの巨神兵が東京を闊歩しつつ破壊する姿には庵野イズムを感じられて嬉しくなる。途中「ウルトラマンくるんじゃない?」と思ってしまうシーンもあって、それが懐かしくて良い。
今作には樋口監督だったり尾上さんが関わっていて、これが『シン・ゴジラ』の原型のようにも思える。

〈神が7日で創った世界なら、7日で壊すことも可能だろう〉というメッセージ。
今作には「東日本大震災」以降の日本という国の在り方について我々国民に問いかける深いテーマ性がある。
「創るのにかかった時間=壊すのにかかる時間」だとは思えないが、“その時”が来たら我々は否応無しに屈するだけなのか、それとも限られた時間の中で何か行動を起こすのか、答えは二つに一つである。


【p.s.】
下半期に突入しましたが、上半期鑑賞映画のレビューをまだ消化しきれていないため、下半期鑑賞映画も一部は寸評で投稿していきます。

いつもとは違い極々短いレビューで投稿しますが、暇があれば付け加える予定です。

従って、いつもの【映画情報】等もカットさせていただきます。

*詳しくは2017年7月3日に投稿している《『ローン・サバイバー』評》内の【p.s.】をご参照下さい。
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