竜平

デート&ナイトの竜平のレビュー・感想・評価

デート&ナイト(2010年製作の映画)
3.7
平和に平凡に暮らすもどこか互いへの「情熱」や「ときめき」を失ってしまっている子持ちの夫婦。ある日心機一転で繰り出すデートの最中、まさかまさかのとんでもない事態に、という話。ショーン・レヴィによるクライム的ドタバタコメディ。

主人公の夫婦役にスティーヴ・カレルとティナ・フェイ。そんでちょいちょい登場してくる脇役たちのめちゃくちゃ豪華なこと。これはキャスト一覧とか見ずに、出てくるシーンのその瞬間を楽しんでほしいところ。ゆーて10年以上前の映画で、豪華と言いつつ当時はそこまで有名じゃなかったのかもしれないけど、まぁそれはいいとして。全編に渡るドタバタ系のコメディに加えて、ちょっとしたラブロマンス、そしてちょっとしたアクションもありの、非常に見やすい痛快な内容。スティーヴ・カレルはどこかサエないおっさん役が本当に似合うんだよなと。なんやかんや結婚生活も長くて子供もいて、ベタベタ愛し合わないけど一応想い合ってはいて、みたいそんな二人だからこその空気感、やり取りになんだかほっこり。これ見てて「なんか夫婦っていいな」って気持ちになってくる独身男性は俺だけじゃないよねきっと。

ドタバタ騒動と共に夫婦間にある微妙な話、些細だったり深刻だったりの問題、日々の愚痴やら家庭のあれこれといった普遍的なテーマを盛り込んでくるあたり、でそれをちょいグッとくるテイストに仕上げてくるあたりはショーン・レヴィの手腕なんじゃないかなと。わりと最近の彼の作品で言うところの『フリー・ガイ』とかにもあるような、ベタではあるけど、そのベタさが良いと思わせてくるような粋な仕上がり。ラストも上手い具合にまとまって、総じて軽めに笑える、息抜きにぴったりの一本。
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