こなぱんだ

コントラクト・キラーのこなぱんだのレビュー・感想・評価

コントラクト・キラー(1990年製作の映画)
4.5
またもや名作に出会う。

数々の殺し屋映画も、この作品のオマージュがあるんじゃないか?

死にたかったけど生きたくなってしまった主人公と、人を殺して稼いでいるけど、自分も余命幾ばくもない殺し屋。
2人の対比が非常にドラマティックで、さらにブレッソンを思わせる手のショットが非常に良い味を出している。

ラストショットも秀逸。

イギリスバントの曲がかかる、主人公のアンリがなぜかいきなりサングラスをかけるショットなんて、アンリ役の俳優の動き一つ一つがまさにフランス映画で良い味を出していて、画面の作り込みも半端なく良くて、なんていうか映画的喜びをひしひしと感じて、
「この監督はなんて映画への愛が溢れているんだ……」と思って泣いてしまったよ

このしみじみと染み渡る映画的喜びは、他の監督ではなかなか味わえない。
やっぱりカウリスマキ、天才っすね
こなぱんだ

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