円柱野郎

ブラック・サンデーの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

ブラック・サンデー(1977年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

マイアミで行われるスーパーボウルでのテロ組織「黒い九月」の爆破テロ計画が発覚。
モサドのカバコフ少佐は計画を阻止するため米国に渡る。

「黒い九月」の女テロリストの計画と準備の様子がしっかり描かれ、それにより追う側であるカバコフ少佐達との駆け引きにリアル感と緊張感が生まれ、実に見事なサスペンス映画に仕上がってます。
'77年当時に米国を狙ったテロ攻撃を描いたのもすごいが、何より「お前達(イスラエル)の行いが『黒い九月』(女テロリスト)を生んだのだ!」と劇中で明言するところが良いね。
テロリストや協力者である復員兵の怨念のような感情も描かれているので、観ている側としてはテロリストの方に肩入れしてしまいました。

役者はカバコフ役のロバート・ショウ以外はあまり知らなかったけど、その分、先入観無しにキャラクターを見られたので良かったかも。
終盤はテロ計画により一大アクション映画のようになっていくけど、一部マット合成などにちゃちな部分もあって時代を感じさせる。
しかし下準備から見せられているのでしっかり話に入り込めたかな。

冒頭の計画を話し合っている場面で、おそらく日本赤軍と思われる日本人が登場し、爆薬の密輸に手を貸す船も日本の船舶というのが、日本人として少し心苦しいけど仕方がない。
円柱野郎

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