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娼婦ケティのikumiのネタバレレビュー・内容・結末

娼婦ケティ(1976年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

こんなにもクズな大人たちばかりなのかと辟易した。まず、両親ね。ケティの言う通り無計画に子供を産みすぎ。母親も家計のためとはいえ、娘に立ちんぼを強制させるなんて、とおぞましくなった。そして姉もあんな両親だからなのか意地が悪くてびっくり。どれもこれも貧困が産んだ結果なのだろうか。
他にもたくさん嫌なやつばかりがでてきて(書ききれない)ずーんとなりながら観てたけれど、なんだか先を観たくなる不思議。思ったより観やすい。テンポが良いのかな。鏡を使ったシーンとか、影絵のシーン(これはトラウマレベル)とか、目を背けたくなるようなシーンが甘美的に、そしてとても生々しく描かれていてそのギャップが良かったのかも。きっとそれらも含めて監督の手腕なのであろう。

このストーリーって実話なんだね…。
生き地獄のような人生だったけど、最終的には上流階級になれたとのことだから少し安心。
果たして彼女が強くて逞しいのか、たまたま運が良かっただけなのかは分からないけれど、でもこの逆境を生き抜いたのは確かなわけで。まぁ、そのどちらでもあるのかな。

また観たいかと言われたらもう観たくはないけれどでもやっぱり観て良かった作品でした。
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