ベネズエラのカラカスで生まれ、育ったフリオとダニエル。しかしダニエルは小さいときにフリオが拾ってきた子供で、血のつながりはなく、それを本人も知っている。地元のサッカーチームに所属し、プロを夢見ている。兄フリオは犯罪に近いことを繰り返していた。ある時プロサッカーチームから選抜の話が舞い込んできたが、母親が銃撃に巻き込まれ亡くなってしまう
カラカスといえば銃殺が絶えない治安の悪い街だ。その現状がよくわかる、子供だって容赦なく撃つ、生きるための自分を守るための手段であることがよくわかる。
乾いたシンプルなドキュメンタリーのような映像で、そのリアリティが際立つ。
そこで生まれてもがいてる人もいる。そんな街にも正義感のある人もいる。当たり前のことだけど、カラカスの人だからってみんな銃殺しているわけではない。
人は生まれる場所をえらべない。ギャングに囲まれた環境で生まれそだち、それに順応して生きるのか、世界夢見てもがくのか。対照的な兄弟を描くことで、さらに現状の厳しさを映し出す。
希望を信じて夢見続けた少年の夢は皮肉な形で叶う。生まれた場所は変わらない。でも未来は変えられる。