こぅ

二重結婚者のこぅのレビュー・感想・評価

二重結婚者(1953年製作の映画)
3.8
「誰かに必要とされていると初めて感じた
妻には感じなかった気持ちだ」 

相田・ルピノ助演、監督による、題材が珍しい【ノワール】。


養子縁組を望む一見仲睦まじそうな夫妻。
しかし夫には、もう一人…。


タイトルまんま、重婚 がテーマ。

冒頭、事務所で養子縁組の面接を受けるハリー(エドモンド
・オブライエン)と妻のイヴ(ジョーン・フォンテイン)。
2人は、冷凍機販売会社を経営していた。

面接中のハリーの浮かない面持ちを察した担当者のジョーダン
(エドマンド・グウェン)は、不信感を抱き、ハリーの身辺
調査を開始する。

調査中のある日、決定的な問題場面、ハリーの口からモノロー
グと共にいきさつを回想してゆく、、

ハリーは、仕事柄の出張先で、フィリス(相田・ルピノ)と
出会い、意気投合。

ハリーには、邪な気持ちは全く無く、仲睦まじくも仕事での
すれ違いから生じる寂しさから【癒し】を求めて逃避していた
のだ。
そして、不貞行為の罪悪感に◯◯する。
決して 正しい行為 とは誰にも言えない。
イヴに切り出したいが、タイミングが合わず、言い出せず、、

3人の心情が丁寧にしっかり描き込まれている脚本。
話を全て聞いたジョーダンは、軽蔑も同情もすると言い放った
が、一緒に観る者をも同意する事だろう。

大きな展開は無い。
安易にありきたりな 殺人 に走らせないドラマ寄りの、それで
いて終盤、スリルのある 上質サスペンス に仕上げているのは
相田さん、流石‼︎

人物に寄るスムーズなカメラワーク、建物を上から下、下から
上への頻繁ショットは、ハリーの行為への象徴か⁈

不倫🍮では無く、重婚は罪だ!
クライマックスは、短い公判、しっかりサスペンスしている。


ラスト、判決と2人の妻との行方は、、
敢えて◯◯かした、、
こぅ

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