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ブッチャー・ボーイのkyokoのレビュー・感想・評価

ブッチャー・ボーイ(1997年製作の映画)
3.8
DVDスルーになってしまったのは、公開予定時期が「酒鬼薔薇」と被ってしまったから、らしい。

悪ガキの暴走は、狂気というより究極の純粋さ?
希死念慮の母親とアル中の父親の中にいて、どうしたって「おとなこども」にならざるをえず、自分らしく生きるための「最後の砦」として親友ジョーに執着するのは無理からぬこと。
マリア様(坊主姿じゃないシネイドオコナー!)のお告げは自らが都合よく生み出しているものにすぎず、変態神父もいまだ世界中に存在する。信仰に対する揶揄と神によって救われたいという切実な願いが渾然となったまま彼の世界は終末を迎えてしまった。

ジョーと対峙するたびにこちらが苦しくなってきて、つい終盤は「やれやれ!全部ぶっ壊しちまえ!」となってしまったのは大人としてマズイかしら。。。
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