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恍惚の人のumihayatoのレビュー・感想・評価

恍惚の人(1973年製作の映画)
5.0
「人間50年。ならよかったのになぁ。」
家族が恍惚の人になったら俺はどうしようか。
自分が恍惚の人になったら。こんな風に迷惑をかけるだろう。
祖父は亡くなる前数年、軽く恍惚の人にになっていて、母が面倒をみていたので、この映画とまではいかないまでも似たような状況だった。それでも今思うと大変そうだった。
母と祖母以外の人ことはほぼ忘れていたし、俺のことは「写真が趣味の人」として覚えていて、体調がいい時は名前を呼んでくれたっけな。
「俺がボケたらどうする?」と父に言われて「俺は家出かな」と答えながらも、祖父を捨てようとはしない孫の気持ちもわかるだけに苦しかったが、喜劇役者森繁久彌と全く飾り気のないあくび顔をしたりする高峰秀子のコンビで、なんとなくボケた笑いも出てしまう作品でした。
しかし本当にこの問題は深刻だよな。。

とりあえず俺が呆けたら
高峰秀子の声で世話をされて叱られたいなと。
そんなこと思ったり。

どこにもレンタルがなくDVD購入、特典に入っていたパンフレットもとても良い内容で嬉しかった。
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