すずき

フレンチ・コネクションのすずきのレビュー・感想・評価

フレンチ・コネクション(1971年製作の映画)
3.2
麻薬事件を捜査する、ドイル刑事・通称ポパイ。
彼は相棒のクラウディ刑事と共に、フランスから密輸される大量のヘロインを追う…

古い刑事モノは、とにかく渋い!悪く言えば地味!
カメラワークや演出はカッコいいけどね。
捜査シーンもひたすら尾行&張込みで、地道にコツコツ、外堀を固めていく。

そんな捜査シーンの連続に、そろそろ単調になってきたかな、と思い始めた中盤からまた面白くなってくる。
駅でフランス人マフィアを尾行するシーン、尾行を撒こうするフランス人vs撒かれまいと食らいつくポパイ刑事の対決が可笑しい。

その後、展開にもう一波乱あり、映画は派手なカーチェイスへと突入。
容疑者の乗った列車を追いかける為、人の多い市街地を爆走する!
一般市民の車を奪い取り、道路を逆走し、歩行者を轢きかけ、事故を誘発し自分もクラッシュしてまで犯人を追いかけるポパイ刑事。
狂気とも言える執念を描き、この人ホントに大丈夫かな、と視聴者に感情移入を拒否させる。
そして映画ラスト、とうとう彼は相棒クラウディ刑事もついていけない領域まで行ってしまう。
と同時に、カメラはポパイ刑事を追いかけるのを止め、主人公は画面から不在となる…。
うーん、衝撃的でニクい演出!
唐突な幕切れで、スッキリとは終わらないけど、このラストシーンは名シーン。