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テナント/恐怖を借りた男のTSのレビュー・感想・評価

テナント/恐怖を借りた男(1976年製作の映画)
3.6
【徐々におかしくなっていく男】76点
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監督:ロマン・ポランスキー
製作国:アメリカ/フランス
ジャンル:スリラー
収録時間:126分
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ロマン・ポランスキーが監督をしている作品は中々やばいと聞きますが、今作もカオスな作品でした。いわゆる隣人すら信用できなくなるという、精神障がいを患う男の話。監督も務めて主演でもあるロマン・ポランスキーは最初こそ普通ですが、徐々におかしくなっていきます。女装をし始めたあたりからちょっとヤバいんじゃないかと思ってきてしまいます。。

パリのとあるアパートに住もうとする青年がいた。彼はその家主に部屋を借りようとするが、その無愛想な家主は、その部屋の前の住人は自殺を図ったというのだが。。

その前の住人は一命をとりとめていたものの、十分に曰く付き案件。そこに住もうとする時点で嫌な臭いがします。さて、何故前の住人は自殺を図ったのか?ここが今作の見どころであります。最初はその人は普通であったのに、周りの環境でこうも変化してしまうのです。周りも悪気はないのだろうけども、じわじわと彼を追い詰めていきます。いつしか周りより彼が最も狂人と化していて、この逆転が如何にも恐ろしい。副題の「恐怖を借りた男」とはよく言ったものです。

ロマン・ポランスキーの狂人具合が堪能できますし、密室劇のようなスリルさも兼ね備えています。まずまず楽しめました。
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