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アウシュヴィッツの生還者のTSのレビュー・感想・評価

アウシュヴィッツの生還者(2021年製作の映画)
3.5
短文感想 75点
権力者は娯楽を求めて、ついつい非人道的な行為に走りやすいです。古代ローマでも、普通と思われていたコロッセウムにおけるグラディエーターの見せ物も、現代の観点から言うと野蛮極まりないものとなっています。今作を見て思ったのは、やはり人類は過ちを繰り返すのだなということ。囚人を虫ケラとしてしか見ていないナチス将校ですが、少し腕が立つ者がいたら、暇つぶしにその者同士で殴り合いをさせるのです。いわゆるボクシングに近いものですが、負けた方は射殺されます。これって二千年前のローマの真似事ではないかと思えてしまいます。可能性を与えた方が人間は頑張るし執着します。それをみて奮起するナチス将校。人間の負の歴史は繰り返されてしまうのです。ボクシングを扱ってるのでスポーツ映画に振り分けたい気持ちもありますが、気が引けるので控えておきます。
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