KnightsofOdessa

ミルドレッド・ピアースのKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

ミルドレッド・ピアース(1945年製作の映画)
3.5
[親の心、クソガキ知らず] 70点

『深夜の銃声』とか『偽りの結婚』などと呼ばれるカーティスの未公開作品。殺人事件の後、今にも死にそうな顔をしたジョーン・クロフォードが埠頭で海を見る冒頭では、また"悪女"の話が始まったのかと思わせるが、まさかのクソガキ映画だった。"子供が幸せになるなら…"という自己犠牲は『ステラ・ダラス』を思い出すが、家族神話に守られておセンチ街道をひた走る(好きな作品だが)同作と異なり、本作品は"親の心子知らず"街道を突っ走る。いい暮らしをさせようと甘やかしすぎて金に取り憑かれた娘が、果には母親の金持ち後夫を寝取ろうとするという超絶展開に雪崩込むのが強烈。もっと他のやつおったやろ。アン・ブライス、毒親に自分の若い恋人取られて泣いてるのとか普通にイメージできるんだが、すくすくとクソガキに育ってて草。あと、歯がアナ・ケンドリックくらい綺麗に揃ってて、上の歯が全部見える笑い方も似てる気がする。

冒頭で死体のある別邸に閉じ込められた友人が死体を見つけるまでが良い。一回死体見てるはずなのに、何かが起こるだろうとワクワクしてしまう。
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