Baad

わたしの願い/わが望みのすべてのBaadのレビュー・感想・評価

3.8
女優を目指して家を出たものの、成功は長続きせず下積みの甘んじている舞台女優を、バーバラ・スタンウィックが演じている。同じように女優を目指す次女の高校卒業記念公演に招かれ家に戻ってからの母親としての彼女と家族の心の動きを丁寧に描いている。

時代的な制約からか、物語は不自然な終わり方をするのだが、ラストシーン以外の物語の運びは自然でよく出来ている。見所は、スタンウィックの女優としての演技力をきっちり見せている部分で、ファンは必見。時代設定が20世紀初頭なので、ロングドレスで馬車や馬を駆るスタンウィックが男前で凛々しい。

映画自体の出来は、監督に編集権があったら傑作になったろう、というレベルで、ラストのせいで、標準的なハリウッドのドラマ映画としてそこそこよく出来ているという程度に止まってしまった。

とはいうものの、スタンウィックが名女優で、サークが名監督である、ということには、疑問の余地はありませんが、この二人のファンの方以外にはとくにおすすめは致しません。

(DVD/セル)
(バーバラ・スタンウィック女優を演じる. 2012/3/15記)
Baad

Baad