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スラッグスのRのレビュー・感想・評価

スラッグス(1987年製作の映画)
4.0
川の水面がぶくぶくぶく。何だろなーと思って見ていると、ボートでデート中の男の子が、とつぜん川の中に引き込まれ、水面にブワッと血が溢れる。からのオープニングコール。おどろおどろしい音楽と真っ黒なバックに、ダークブルーのSlugsの文字が……うわーなんか怖そー、音楽ヒッチコックみたいでいい!(全体的にちょっと震える舌を彷彿させる) そしてお次は、アル中のオジさんが、荒れ果てた自宅で餌食となります……なんの餌食に? その答えは、なんと! ナメクジ! Slugsとは日本語でナメクジだ。ただし、日本にいる、きもいだけで罪のない、はかなくてみじめな種とは異なり、黒くてぶっとくてふてぶてしい、巨大な怪物ナメクジなのであります。グロい! しかも、そんな醜いナメクジの分際で、肉食であり、獰猛に人間を餌食にして栄えていくという、モンスターパニックムービーなのです! 食い荒らされ、白骨化したアル中のおじさんのところへ駆けつける警察官と保健衛生局職員のマイク ブレディ。パトカーが現場へ到着するときの、コマーシャル明けのクイズショーみたいな音楽、おかしすぎや!!!🤣🤣🤣 どういうセンスやねん! で、彼らの死因が何なのやらさっぱり分からず不思議がる皆さんを横目に、ウヨウヨウヨウヨウヨウヨウヨウヨ、小さな町にはびこりゆくナメクジ! これは人によってはトラウマとなること必至! 要注意! マイクは自宅の花壇に発生したナメクジを処理しようと手を伸ばしたら、突然ガブリ!と指を噛まれ、こいつはオカシイぞ? と思って妻の職場である学校の生物学の先生のところに瓶詰めしたナメクジを持っていくと、当然のことながらそんなバカげた話は信じてくれない……そうこうしているうちに町の中では次々とナメクジの被害者が……とにかく見どころは、ナメクジたちの人間への暴虐。どのシーンにおいても非常に満足度の高いキラーナメクジたちですが、個人的に心に響いたのは、やっぱりセクシータイム後の殺戮ですかね。結構しっかりとしたエロティカシーン後なので、血塗られたそのギャップは大変に甘美。その甘美なるシーン直前の、便座がナメクジだらけのショットには鳥肌が立ちましたが。しっかし、食べられてしまう女優さんよ、よくこんなショッキングな撮影やったよな。もちろん全部が全部ではないやろけど、本物のナメクジもそこそこ使われてるやんね? そうでもないのかなー。あと、シンクの中に置いてたレタスのくだりも実に素晴らしい。いったいどうなるんやろ、どうなってしまうねや、とめちゃくちゃ好奇心を刺激しまくられたあとでの大爆発! あまりの出来事にうっわーーーー!って声出てもーたわ!🤣🤣🤣 ほんであのわけのわからんうにょうにょなんだったんやろーと思ってて、その答えが明らかになったときの納得の深さ! そう言えば、何年か前に、面白がって自分に向けられたカメラに向かって生のナメクジを食べてとんでもない目にあった青年がいらっしゃいました。その人のこと思い出して合点で膝をペシリ! 順番は前後しますが、老夫婦のシーンも派手で面白い。ただ、ツッコミどころも数多くあり、そのなかで最大のものは、そのナメクジ、ビンに詰めて、持って歩いたらええやんっていう笑 どうとでもしようがあるやろ! まぁB級ホラーに対してそんなツッコミを入れるのは野暮ってもんです。まぁでも明らかに半分以上はふざけたコメディのはずなのでいいでしょう。あと面白いと言えば、主人公マイクブレディを演じた俳優さんマイケルガーフィールドという人のセリフの棒読みっぷり。あっぱれでした。途中からは、予定調和な展開になっていってしまって、こんなくだらないテーマの映画なのに、なんでそんなフツーのことするん、まぁそういうものか、と思ってたら、最後の最後にやってくれました🤣🤣🤣 いやもう言い訳しようがないくらい完全にテロリズム! この人このあと大丈夫なのかなーと心配になりました(-_-;) さすがカルト映画と言われるだけあって、なんだかんだでめちゃくちゃ面白かった! 昔見た同ジャンルのスクワームよりぜんぜんこっちの方が好きです。あっちはまた見たいとは全く思わなかったけど、スラッグスはまた見てみてもいいかなってくらい、いい具合のバカバカしさとエログロナンセンスでした。これは意外とオススメしたいと思います!
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