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アイアンマン3のいののネタバレレビュー・内容・結末

アイアンマン3(2013年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます



本当に素晴らしい作品だった。三部作の締めくくり、フェーズ2の始まりにふさわしい、余韻と重みとあたたかさと決意とに溢れた作品。
「I am Iron Man」
第1作目で語った、この言葉の意味を引き継ぎながらも、ありのままの自分自身そのものがアイアンマンだという新たな決意や覚悟。エンドゲーム後に観ると、さらに味わいが深くなるというエンドレス。


ペッパーとトニーの愛は、こんな風に育まれていったんだなあ。ペッパー強し!トニーがペッパーにかける言葉のいちいちが、愛そのもので、優しくてステキ。(脚本チームに女性も入っているのでしょうか?調べてないけど、きっとそうだと思い込むことにしよう!w)


奇しくも、今日見た映画のなかで、ゴダールが語っていた。人間の条件は、「手で考えること」。トニー・スタークは、手が考えるのだと思う。両の手で、ものをつくることで生きている。生き生きとする。その楽しさが、この映画にはずっとある。エンドロールで、鉄を鍛える音が聞こえてきて、それでまた、1作目からのことやエンドゲームのことを思い起こしたりして、要はブレずに貫いている職人さんスピリットのようなものが、この映画にはあるんじゃないかと思ったりもした。


テロなど現代の問題を、この楽しい映画に真面目に真摯に入れてくるその姿勢にも、感嘆する。なんて真面目なんだw。報道などの映像を単純に信じるな!自分自身でしっかり考えよ!とも言われているような気がする。難しくてやっかいなこの世界と、逃げずに向き合うこの映画を観て、フィルマ始めるまでマーベル作品に関心を持たなかった今までの自分を恥じ入るところもある。観てみなくっちゃわからんさ!


手を離さないこと。
飛行機での(トニーも入れたら12人の)腕チーム(←ワンチームと読みますw)の気持ち良さ。ペッパーがつかむトニーの手。ローディがつかむ大統領。つかんだ手を離さないこと。悪魔に心を売り渡さないように。エゴと欲望によって、科学が誤った道を進まないように。繋いだ手のあたたかさこそが、間違った方向に進みたくなる私たちを、引き留める。



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ハルクとドクターストレンジを観たら、MCUを全作品観たことになる(と思う)。順番も滅茶苦茶に、まるでその場しのぎのように観てきたことを、後悔はしてないぞ! けど、もっと違う楽しみ方が、これからできるのではないかと思う。時間をかけて、公開順に観直してみたい!観たいという自分の気持ちだけを拠り所にして、ゆっくりと味わっていくことができたらいいな。そういうことを、やれますように。そんなわたしでいられますように。


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〈追記〉
2019年12月 再鑑賞(レンタルDVD)
メモ:ボーナストラックには、大統領専用機からの救出シーンの特典映像が収録。
8日感の撮影で、62回飛行機で上空へ。特製の衣装でのダイブは480回以上に及んだ。実写に背景などCGも加えて、迫力ある映像が完成。専門家の力の結集。プロの手による芸術品。まさに、見事な手腕チーム(←ワンチームと読みますw)
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