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ルビー・スパークスのgのレビュー・感想・評価

ルビー・スパークス(2012年製作の映画)
3.0
自分が書いた小説のヒロインが、現実に現れる!!!?

観る前まではお洒落で素敵なラブストーリーなのかな、なんて思っていたけど全然違ってびっくり!

恋愛をする上での、人間の嫌な部分であったり汚い部分を描いていて、チクチクと胸に刺さってくるような映画だった。

というのも、自分が書いた小説のヒロインが現れるだけでなく、そのヒロインは自分が小説に書いた通りの女の子になる。
つまりは「好きな女の子を自由に操れる」ようになる。

相手の嫌な部分を知ってしまったり、
相手が自分の思い通りにならなかったり、
勿論人間同士だからそういう些細なことがきっかけで苛々したり喧嘩したりがあるわけで……。
そんな時に、「相手を自由に操れたら?」


怖い!!怖かった!!
独占欲だったり、自分への自信の無さだったりが恋愛を破綻させていく様が凄くリアルに描かれていて、人間の怖さが垣間見える。
でもそれは同時に人間の当たり前の欲求でもある。
「自分だけを見て欲しい」
「ずっと笑っていて欲しい」
単純に相手が大好きだからこそ、そう思ってしまう。そんな欲求と愛情の狭間に立たされ、悩み、苦しむ主人公。それは誰もが経験したことがあるようなこと。

でも、自分の思い通りに何でもするヒロインなんて、凄くつまらないし退屈で独りよがり。恋人同士になれたという、その奇跡に感謝しましょう。
そんな感じのことをおっしゃれ~にまとめた映画だった。

自分の欲求全てを相手に求めていけば元も子もなくなるのは当たり前じゃないか!…と何度も突っ込みたくなるようなウジウジ主人公を演じたのがポールダノ。真面目で良い人だけど、人と関わるのが苦手。そんな役がぴったりはまっていた。
ヒロインを演じたゾーイカザンも、完璧に美しいというわけじゃないところが良い。良い塩梅の「彼女にしたい」女の子。(⚠︎めっちゃ可愛いですよ!)
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