つい最近まで『コンフィデンスマンJP』でも、破天荒であっぱれな詐欺師もしてたし、元は『リング』で貞子の最初“呪い”の犠牲者とも言って良い高校生のともこを演じてた竹内結子。
『いま、会いに行きます』とか、綺麗な役所から謎めいた役、ストレートにテンション高い役まで、その美貌から繰り出す幅広さ。
個人的には竹内結子と言えば、やっぱりこれかな、姫川。
『ストロベリーナイト』。
原作も読んでて、普通に面白い。ガンガン読み進られた記憶がある。
警視庁捜査一課の中でもとりわけ札付きの「姫川班」。
それを取り仕切る主任姫川。
姫川本人もぬぐい切れない過去を持ち、そこから発する異様な事件へのこだわりと執念。
警察官あるまじき倫理観ギリギリの独自の行動と判断。
周りに煙たがられ、臭いものには蓋をされそうになり、実際に蓋をされても這い上がってくる不屈の女刑事。
そして、それを支える「姫川班」の仲間たち。
西島秀俊、宇梶剛士、小出恵介、丸山隆平、、、と、生瀬さん。
“曰く付きの爆弾”姫川を背負いながら、数々の修羅場を、苦楽を共にする彼らの絆。
姫川を信じ、姫川がよくわからんことをしてても決して疑うことなく、むしろその“闇”を出来る限り一緒に背負おうとする姿。
この、チームになってるようななってないような凸凹なチームとその主任、姫川。
本作はその姫川本人が抱える“闇”と直結するような地獄の奥底で蠢く業のような、何とも言えない人間の裏側の奥の奥の、またその奥が滲み出てくるような話。
「インビジブルレイン」。
ずっと雨が降ってる。
そう、あの日も雨が降っていた。
姫川が胸の奥にずっと眠らせておいた自分の“闇”を起こし、それと向き合い、乗り越えようとするこの衝撃。
竹内結子と言えば、これだと思う。
仮に原作の誉田さんも竹内結子ありきで描きましたって宣言したとしても「だよね」って思えるシリーズ。
これ以外のこの姫川班シリーズを読んでももうこのキャスト以外で想像することができない強烈なシリーズ。
姫川班が好き。
この姫川とエンケンとの捜査一課での睨み合い、せめぎ合いから、微妙な連携プレイまで、この距離感のやり取り、痺れるわ。