Yukiko

博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったかのYukikoのレビュー・感想・評価

3.8
2017年8月30日   NHKBS放送
『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを
止めて水爆を愛するようになったか』  
1964年 イギリス・アメリカ制作
監督、スタンリー・キューブリック。
他の作品に『2001年宇宙の旅』『時計じかけのオレンジ』
『シャイニング』『アイズ ワイド シャット』がある。

アメリカの空軍基地司令官リッパー将軍が精神に異常を
きたし、戦略爆撃機34機にソ連への水爆攻撃を命令し、
立てこもった。
イギリス空軍のマンドレイク大佐は将軍の閉じこもる執務室
から出られなくなり、リッパー将軍の話相手となる。
アメリカ政府首脳部は、戦略会議室にソ連大使を呼び対策を
協議する。
ソ連首相とのホットラインで、ソ連は攻撃を受けた場合、
自動的に爆発して地球上の全生物を放射性降下物で絶滅させる
爆弾(皆殺し装置)が実戦配備され、10ヶ月以内に全世界を
破滅させてしまうと判明。
両国首脳陣は最悪の事態を回避すべく、ソ連に、アメリカの
爆撃機を撃墜しても良いと話す。
爆撃機を引き返させることは不可能だが、例外として
三文字の暗号を送信することによってこの水爆攻撃の命令を
解除できる。
その暗号はリッパー将軍しか知らないが、マンドレイク
大佐が聞き出そうとする。
が、リッパ―将軍は自殺をする。
リッパー将軍の話を分析したマンドレイク大佐によって
爆撃機のCRM装置の暗号が解読され、大統領に通報する。

撃墜を免れた爆撃機や他の機は帰還命令を受信し、攻撃を
中止して基地へ引き返しはじめたが、1機のみ撃墜を
免れたものの、帰還命令を受信できず、ソ連への
核攻撃を遂行する。
兵士1人がカウボーイのように爆弾にまたがったまま、
落ちて、水爆は投下された。
そして、皆殺し装置が起動し、人類を含む全生物が10ヶ月以内
に絶滅することになる。
そこで、ストレンジラヴ博士は熱弁する。
選ばれた頭脳明晰な男性と性的魅力のある女性を地下の坑道に
避難させることで、人類を存続させうると。
興奮のあまりドイツ時代に立ち返りハイム、ヒトラー!と
右手で敬礼。「総統!私は歩けます!」と絶叫する。
第二次世界大戦時代の流行歌「また会いましょう」の甘い
メロディが流れる。

アメリカ映画を観て思うこと。
1. 何故アメリカ人て、ベッドに寝そべる時、靴を履いたまま
ベッドの上に寝るのでしょうか。
2. 何故アメリカ人は、深刻な会議でも、ガムをくちゃくちゃ
と噛んだりするのでしょうか。
3. 何故アメリカ人て、机やテーブルの上に両足を投げ出して
リラックスしようとするのでしょうか。
4. 何故アメリカ人は、机やテーブルの上にお尻で座ったり
するのでしょうか。これは女性もやっている。
5. 何故アメリカ人て、ソファーに座る時に深ぁ~く座り、
必ず足を組むのでしょうか。

不思議だなぁ~。
日本人なら、子供の頃から、男だろうが女だろうが、親から
なんてことしてるの!やめなさい!!お行儀が悪い、と
怒られているような行動です。
でも、アメリカ人は男女ともにやっているし、怒る人が
いない。
以上、映画を観ていて毎回、あらまぁ~、なんてことする
の!?と、疑問に思っていることを書きました。
うるさいオバサンでごめんねぇ~~(^^♪

「思考停止が悪を生む、自分で善悪を考えることで強くなる」
というハンナ・アーレントさんの考えは、軍隊では通用
しないのでしょうか。
上司の命令は絶対!が終始貫かれていた。
それとも、兵士は戦うことが仕事だから、爆弾投下や
戦争が喜びなのでしょうか。
この映画でもバック・タージドソン将軍は、ガムを噛み噛み
しながら、戦争を喜ぶような言動が際立っていましたね。
Yukiko

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