おけい

悪人に平穏なしのおけいのレビュー・感想・評価

悪人に平穏なし(2011年製作の映画)
4.0
スペイン産、ハードボイルド系クライムサスペンス。スペインのゴヤ賞では14部門(最多)にノミネートされ、作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞、編集賞、音響賞の6部門(最多)で受賞した作品です。

かつては優秀な特殊部隊員だった過去を持つ落ちぶれた刑事が酔ったはずみでバーで殺人を犯してしまうのだが、隠蔽の為、目撃者を追ううちに大規模テロの工作に気づき独自の捜査を進めていくというストーリー。

『ロストボディ』や『インビジブルゲスト』などで評価が高く人気のあるスペイン産サスペンスとは毛色が違いますし、ここでの評価は低いですが、私好みの作品。

とにかく、主役の刑事役、ホセコロナドの顔面の存在感が凄い。あの髪型は正解なんだろうか🤣髪型によってはもっとカッコ良くなりそうなオジさんだけど。『ロストボディ』の主役の時とだいぶ印象が違うから逆に凄いけど。

この作品を見て思ったんだけど、自分の好きな傾向の映画がはっきり分かった気がする。オーストラリア産ノワールの大好きな映画『ミステリーロード』にも共通するのですが、特に盛り上がりもなく淡々と捜査するだけで、劇中でのストーリー解説は望めない。俳優の表情や目線、セリフをよく観てないとおいてかれる。それゆえに主役の渋い顔芸に全部かかってるような作品。そしてラストに全部持ってくるみたいな。

堕落した悪徳警官と言ってもいいのかもしれないが、捜査するうちに昔の感を取り戻し刑事魂が呼び戻されていく感じが好き。

本作もラストで全部持っていかれたわ。
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