このレビューはネタバレを含みます
純愛。
切なかった。
死を題材にした作品を観ると、どうしても亡き父と絡めて観てしまう。
菜穂子も同じく負け戦だった。負け戦は辛いよ。けど、最後をどう過ごすかでまたその人の人生の意味合いが大きく変わる。
病院から抜け出して残された時間ギリギリまで二郎と過ごす選択をしたのはよく理解できるし、帰したくないって思った二郎の気持ちも痛いほど分かる。
“私たちは1日1日を大切に過ごしています”確か二郎がそう言ったけど身に覚えのある感覚だ。でも彼はやっぱり夢に生きた人。菜穂子も飛行機もどっちもギリギリまで取ろうとした(男は仕事してなんぼって堀越が言ってたように、それでもやっぱり仕事優先してたけど)。とても純粋で最後まで子供のような人だった。庵野さんにぴったりな配役だと思う。声はちょっとアレだけど。
飛行機に全てを捧げ、そして菜穂子にも名一杯愛を伝えた。
それでいいと思う。そういう生き方もありだと思った。