OASIS

建築学概論のOASISのレビュー・感想・評価

建築学概論(2012年製作の映画)
3.3
建築士となった男の元に女性が「家を作って欲しい」と訪れる。
彼女は15年前に「建築学概論」の授業で知り合い、初恋をした相手だった。

韓国で大ヒットした青春映画。
「サニー 永遠の仲間達」「きっと、うまくいく」「横道世之介」と、国を問わずノスタルジーを誘うような青春ムービーが最近トレンドのようで。

前評判が高くかなり期待して観たのだが、自分にはハマらなかった。
「サニー」は男からしてもボロボロ泣いてしまうくらいに心に刺さりまくったのだが、その違いはなんなんだろうか。
たぶん、成長した主人公たちの方に魅力を感じなかったのだと思われる。
「サニー」を引き合いに出し過ぎるのも良くないが、過去と現在の切り替えの巧さや今昔のキャラクターどちらにも強烈な個性があったりとやはりレベルの違いを感じてしまった。

展開がゆっくりし過ぎていて、前半の甘酸っぱさがちょっと見ていられない程に退屈であるし、その後後半で持ち直しても時既に遅し。
「建築学概論」というタイトルにも関わらず、その設定が出会いという場面くらいにしか生かされていないのも残念。
お互いの成長を、生涯住み続ける家とかけてメッセージとして伝えるにはもっとその部分を絡めなければいけないと思う。

けれども、安に甘々なラブストーリーにならず現実のシビアさを突きつけるラストには好感が持てる。
正直ヒロインが過去現在の両方とも可愛くないというのが一番の問題である気がする。
「あの頃、君を追いかけた」のヒロイン並に可愛いかったなら、キュン死する事間違いなしだったのだが・・・。

男性主人公の若い頃を演じていたのが「高地戦」に出ていたイ・ジェフンだったのだが、青臭い若者感が出ていて実にいいですね。
OASIS

OASIS