レビューの総合評価があまりにも低かったので、見るのを少し躊躇ったのですが、お世辞にも「見て正解」までは言えないにせよ、見て後悔するような作品ではありませんでした。
内容は、宇宙ステーションのISSの中で一人で働く、宇宙飛行士のリー。ある日地球との交信が突然途絶えてしまいます。正気を保つため、孤独と闘うサバイバルが始まります。
宇宙でサバイバルと言えば「ゼロ・グラビティ」や「オデッセイ」などが思いつきますが、またそれらとは違う目線で"生きる"ことを描いているようでした。なぜなら「ゼロ・グラビティ」や「オデッセイ」は、両方とも"生きる"という「希望」を描いていることに対し、この作品は"生きる"ことの「滑稽」を描いている気がするからです。
邦題のタイトルから推測して、なぜ"生きる"ということが「滑稽」に繋がるかを理解していただけると思います。だからこそ「じゃあ、生きるって何なの?」「私達は、生きるために、一体何が必要なの?」と、教えてくれた気がするのです。
コンピュータのモニターのノイズがあざとくて、少し鼻につきますが、全体的に見て、映像も音楽も美しかった作品。話のオチがもう少し分かり易く、何かカタルシスに繋がるような展開があれば、かなり評価も変わったかと思います。素材はかなり面白いものなのに、残念。