T太郎

男と女の不都合な真実のT太郎のレビュー・感想・評価

男と女の不都合な真実(2009年製作の映画)
3.4
1044
ど直球のロマンチック・コメディだ。
古式ゆかしき、スタンダード、昔ながらのロマンチック・コメディである。

昔ながらの、とくれば本来は中華そばだが、これからはロマンチック・コメディなのだ。
(意味不明)

お下品な下ネタが多めだが、私は嫌いではない。
お上品なだけが取り柄の私だが、全く気にならなかったのだ。
もっとお下品な作品は山ほど観ている。

主人公のアビーはテレビのプロデューサーだ。
なかなかのやり手だが、番組の視聴率は低迷している。
打ち切りという噂もチラホラと・・・
そんな状況だ。

そこでテコ入れとして、ある人物が投入される。
マイクだ。
別番組で活躍しているお下品タレントである。

二人の出会いは最悪だ。
アビーはマイクの持論に納得できないし、お下品なトークを番組に持ち込まれたくない。
険悪な出会いである。

うむ、古式ゆかしき出会いで大変宜しい。

続く展開も非常に古式ゆかしい展開である。
恋敵というか当て馬的存在もいる。
恋愛感情のなかった二人がいつしか恋心を・・いい雰囲気になり・・でも、一旦お別れして・・そして、最後は・・という流れは、まるでロマンチック・コメディの教科書のようだ。

新鮮味はないかもしれないが、安心して鑑賞できる作品だと言えよう。

アビーが当て馬君とマイクに奇しくも同じ問いかけをする。
「なぜ私を愛してるの?」
当て馬君の答えは当たり障りのないもので、アビーの表面しか見ていないものだった。

しかし、マイクの返答は
「分からないが・・愛してる」

ここはグッときた。
と同時に、なるほどなと思った。
これは使えるとも思った。

ありがとう、マイク。
今度、使ってみるよ。
(いつ、どこで?)

二人が開陳する恋愛論、男論、女論、色々あったが、そこはあまり頭に入ってこなかった。
理屈やデータや統計や経験則で計れないものが、恋愛にはあるのだ。
人はそれぞれ違うのである。
人の数だけ恋愛のパターンがあると言えるだろう。
恋愛の魔術師と言われる私はそう思うのである。
(気持ち悪いぞ)
T太郎

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