一言で言えば、実在する事件を元にした冷たい熱帯魚系譜のクライムサスペンスムービー。
冷たい熱帯魚を見て耐性がある人ならオススメ出来るが、冷たい熱帯魚を見てないOr見たけど生理的に無理な人にはオススメできない。
とにかくハイな狂気のピエール瀧と、ロウな狂気のリリー・フランキーが怖い。
山田孝之はジャーナリストとして狂言廻し的な立ち位置。
死刑になり、最高裁の判断で死刑が確定するピエール瀧演じる死刑囚から依頼を受け、実は表に出ていない三つの殺人事件の告白をされる。そして事件の首謀者の罪を暴いて告発してほしいと頼まれ、取材をする事になる。
伏線の貼り方と回収は、冷たい熱帯魚より断然上手いし、ストーリーもわかりやすい。
ただ狂言廻しの山田孝之パートから回想パートの入り方が上手くないし、わかりにくい。これ今おきてるの?回想なの?と少し混乱した。
あと、映画冒頭からキッツイバイオレンス描写が入る為、中盤の回想シーンでのバイオレンス描写が弱く感じた。伏線は貼らずに、回想シーンで最初から順番通り見せた方がより凄まじかったかなとは感じた。
ある種、ピエール瀧とリリー・フランキーの共犯者的な関係は、冷たい熱帯魚に通じる部分を感じた。
ピエール瀧の意図が何なのか?は途中でわかったし、ラストのあのシーンも予想出来たが、イマイチ山田孝之の心理描写が弱いので落ちとしては弱いかな
バイオレンス描写かなりキツいので、苦手な人にはオススメしません。