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死霊のはらわたのしゃにむのレビュー・感想・評価

死霊のはらわた(2013年製作の映画)
2.8
「眼鏡がなければ即死だった」

こんな時にキャプテン・スーパーマーケットがいてくれたら…!!(綾◯はるか風)

伝説級スプラッターホラー映画死霊のはらわたのリメイク作品。グロさとエグさに特化した点では或いはオリジナルに比肩する?かも。目をつむりたくなるようなエグさを全面的に押し出す意欲は良しです。怖さというよりエグさが勝っている印象でした。

だけど映像が格段に綺麗になった反面でB級ならではの荒っぽさが無くなってしまい、優等生の作ったホラー映画という感じがします。汚いけど小綺麗だ。オリジナルは冷蔵庫の有り余りの食材をフライパンにぶち込んで勢いで調理したら意外にうめェェーじゃねぇか!ギャハハって適当な豪快さに笑いがこみ上げるような人間臭さがあって好きです。あの時代特有の「臭い」が染み付いたオリジナルには太刀打ち出来ません。今の時代にあの時代の雰囲気を醸し出すのは至難の技です。だから現代風のスプラッター映画だと思って観るのが正しいのかもしれない。現代の死霊のはらわた?そんなに悪くないです。

痛みのベクトルが強烈でした。

火が吹き出るほどの熱湯を浴びて皮膚がぶちゅりと破ける音。

ジョーカーみたいに(それよりもエグいでっせ)ハサミで頬肉を切り離す。

カッターの刃を真っ直ぐ舐めて舌が真っ二つに避け溢れるドス黒い血。これは苦手…

死霊ウィルスに感染した腕を電ノコで自ら切り落とす出血大サービス。普通なら死亡。

釘打ち銃をまともに喰らい胸に張り付いた釘まみれの腕。

ゴア描写に関してはオリジナルに見劣りしないレベルだと思います。

リメイク版で嬉しかったのはオリジナルを彷彿させるシーンです。

森の中をズズッと駆け抜ける死霊目線のカメラワークは流石これぞ死霊のはらわた!

恒例のゲロビーム。血のような赤色でいささか残念です。個人的には黄緑色の如何にも不衛生でくっさいくっさい色合いのゲロビームがいいんですよォォォーー!!(無念)

お楽しみの「森に襲われる」シーンは紳士なら見逃せませぬ。木の枝が絡みつく…死霊の口から放たれた真っ黒い触手が…アソコに…来世は触手になりたいと思います。

オリジナルはコメディとホラーの絶妙なバランスの上にあります。主人公のキャプテン・スーパーマーケットはエグいホラーの合間に得体の知れない笑いを提供してくれました。今作はシリアスでエグいので旧シリーズのような笑うとこが無い。映像は良くても「ガハハ!」と笑う瞬間があったらいいですけど。エグさに突出したスプラッター映画だと認識して観たらそれなりにイケます。

最後の血の雨が降りしきる中でチェーンソーで頭真っ二つのシーンは実に爽快です!ヒャッハー!振り切った!やりやがった!全編通してゲラゲラ笑えた唯一のシーンでした。惜しい。もうちょっと思い切りのあるシーンがあれば…物足りないけど、リメイク作品としては合格点に至るかと思います ( ´艸`)

魑魅魍魎が巣食う山荘にお越しの際は眼鏡をお忘れなく。さもないと眼球を(自重)
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