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まぼろしの市街戦のnagashingのレビュー・感想・評価

まぼろしの市街戦(1967年製作の映画)
3.5
住民が一斉退去した街で、狂気の幻想が現実を侵食。大規模な『ホーム・アローン』感がある。ここで展開される虚構のユートピアとはおそらくフィクションの比喩で、現実の暴力を相対化するその力を称揚しつつも、時間・空間的な限界を受け入れる着地点のバランスがいい。ブリアリのエセ公爵は元来のうさん臭い品格が最大限に活かされておりハマり役。主人公がハートのキング=フランスとドイツの英雄であるシャルルマーニュ(チャールズ)というのが意味深。
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