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ミカエルのnagashingのレビュー・感想・評価

ミカエル(1924年製作の映画)
4.0
『裁かるるジャンヌ』へと結実する、役者の表情をつぶさにとらえたクローズアップが至高。デカすぎる邸宅のセットをすみずみまで収めたロングショットもヤバい。話は二組の三角関係という以上に、男×男×男×女の四角関係という感じで、男性間の愛情は同性愛であり親子愛であり友情であり、さらには才能や美そのものへの愛。その複層的な愛が、異性間の肉体的・即物的なな恋情のまえにあっさりと敗れ去っていく。そこに、ハイコンテクストであるがゆえに脆弱な芸術との相似を見た。
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