emily

チャット 〜罠に堕ちた美少女〜のemilyのネタバレレビュー・内容・結末

3.1

このレビューはネタバレを含みます

14歳のアニーは日々チャーリーとのチャットに明け暮れていた。はじめは16歳と聞いていたのだが、話をしていると20歳だと明かされる。違和感はあったが、それでもまだ許容範囲。会わない時間に距離をどんどん縮め、さらには25歳の大学院生だと打ち明けられる。そうしてアニーの住むシカゴにやってくるということで、会うことにするのだが、会ってみるとなんと35歳のおじさんだった・・

14歳の少女には無知な世界すぎて自分がレイプされたことに全く気が付かない。それと同時に父親は娘の悲しみを理解する前に、ただその男が許せない気持ちを募らせていってしまう。そのつらい現実を受け入れられず二人とも別の方法で目を背けていき、父親に至ってはそれに取り込まれて行き、破綻へと向かう。

レイプという事件はテーマではなく、あくまで親子の絆がテーマである。
親だって一人の人間だし、子育ても常に手探りで、うまくいかないときもある。衝撃的な事実に対面すると間違った感情へ傾いてしまうこともある。親も同じように現実に向き合い成長していくのだ。

大切なのは本当に大事なものは何かを知ること、そして守っていくこと。
14歳の少女に起こった出来事は誰にでも起こりゆることだし、それよりも起こったときの家族の支えや理解が大事になってくるとおもう。親子の絆をしっかり描かれていて、子供はやっぱり親の力が必要で、頼りになる抱きしめてくれる存在が必要なのだ。

犯人だって誰かの親であり、少なからず何かの形でそれを知ることになるだろう。
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