趣味が近い友人から「いや〜映画館で観なくてもいいと思う」との諭しを受け、DVDが出るのを待ち侘び待ち焦がれようやく鑑賞。その意味を頭に巡らせ咀嚼しましたが、天秤はゆ〜っくりと「納得」の方へ傾き・・。作品のキャストとあらすじだけ見ると、自ずと展開を予想して期待を作り上げてしまいますが、いや、これは裏切られました。「むむ・・！なんだこれは・・」って感じ。
舞台となっているタイは個人的に好きな国で、この国独自の宗教・文化的な面を活かした特異な装飾や彩色が織りなすアークティックな演出が作品のテーマとマッチしていて、自然と非現実な世界観へ誘われます。リアルとファンタジーが混ぜこぜになって化学反応を起こし、一見歪ながらも一本精が取れており、類を見ない形に仕上がっているのではないでしょうか。
総括としては、創造性に富んだ作品でありながら、ぶっ飛んだ実験的作品だなぁと。例えるならRadioheadのKID Aみたいな。
・・・とりあえず主役を張ったタイ人のおっさんに乾杯。
