バウンス ko GALSの乙郎さんのレビュー・感想・評価

90年代中盤ごろの空気がパッケージングされた映画。といっても、コギャルも東京もかなり誇張して描かれているのだけれども。ただ、ぼくはこの映画がとても好きだ。序盤の、全く新たな思考回路を持った新人類としてコギャルを描きつつも、後半は途中ノワールに寄りつつまっとうな青春物語に着地する。この構成のため脚本には若干無理が生じてしまっているのだけれども、その分刺激的な映像と相まって、唯一無二の存在感が生まれていた。好き嫌いは分かれるが、忘れがたい作品になるのは間違いない。