Arbuth

ウォールフラワーのArbuthのレビュー・感想・評価

ウォールフラワー(2012年製作の映画)
4.0
完全に余談だけど、昔「うしおととら」に『パーティで踊る相手がいない奴のことを“壁の花”という』みたいなセリフがあった。
漫画で学んだ雑学は多い。

日本には幸い高校にダンスパーティの文化は無かったけど、あったら僕は間違いなく壁の花だっただろう。
だから主人公チャーリーが最初登場した時は親近感が湧くとともに、『あーこれは俺たち壁の花ボーイズの代弁者たる主人公が恋や友情に恵まれ、最後にはホールの中心へと成長していくハッピー青春ラブストーリーやろうなぁ』とハスに構えて観てた。

違った。
ティーンエイジャー青春グラフティの殻を被って、中身には幼少期のトラウマ、向精神薬、同性愛などなかなかずっしりしたテーマ盛り沢山。
かと言って青春恋愛映画のポップさは失わないよう、そこにあまりシリアスに行きすぎずバランスをうまく配慮していた。個人的にはもう少しシリアスに重点置いても良かったかなと思う。
あと「6歳のボクが大人になるまで」や「レディバード」が好きなので、家族との繋がりにももっとフォーカスしてほしかったなーと感じた。

中盤とラストのトンネルシーン、本当に青春キラキラで若さって良いよねーーーってなる。音楽も最高。チャーリー、サム、パトリシアの仲がずっと良いままだといいなぁ。

最後に。
エマ・ワトスンに罪は無いんだけど、なんかやっぱり綺麗&知的すぎて、ダメ男に引っかかりまくってたり大学行けるか成績ヤバかったり(舞台とはいえ)自分の胸を鷲掴みさせたりする役はあまりハマり役ではないかな。そもそもはみ出し者グループには居なさそうだなぁ。
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