きゅうげん

飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲のきゅうげんのレビュー・感想・評価

3.2
『悪魔のいけにえ』第7作目。
1作目の直後、地元自警団により虐殺されたソーヤー家には生き残りの嬰児がいた。事件から数十年、成長した彼女は見知らぬ祖母から相続したテキサスの豪邸を訪れるのだが……。

シリーズを刷新するリブート的続編(……イヤこれまでも大体そうだったような……)。
ソーヤー家もまた“アメリカの田舎あるある”である暴力的な排他性の毒牙にかかっていた、という構図の反転する趣向はいいものの、スラッシャー・ホラーとしては平々凡々。
捥げた足とか剥けた顔とかは物質感が強くてグロ表現のエグ味が薄かったり、ビデオ通話とか農場設備とかのギミックは恐怖表現として上手に活用できていなかったり。
なにより荒涼&炎熱のテキサスらしい風景がはらむ狂気みたいなものがシリーズの魅力だったのに、鬱蒼とした庭のある荘厳な門構えの洋館じゃあ、もう『悪魔のいけにえ』ではないような。
あと1970年代から2010年代じゃ、流石に時代を経過しすぎ。主人公いくつなのよ?

分厚い鉄の扉が「ガァ〜ッ、バン!」って閉じる絶望感には、初代の精神性があってよかったですが。