まちだねこ

スノーピアサーのまちだねこのネタバレレビュー・内容・結末

スノーピアサー(2013年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

列車の後方から先頭へと攻めていく。統治権の奪還を求めて。
列車=世界。ただ、かなりリベラルでみなが人間として扱われている世界。つまり極限状態に陥れば肌の色や国籍による差別はなくなる。黒人が握る寿司や、植物工場で働く日本人。
ただ、最後、子どもたちへ希望を託すアダムとイブ的なエンディングで、その2人が韓国人と黒人なのもかなり象徴的だった。
このエンディングが果たして映画の結末として正しいのかは疑問である。つまり、未来への期待というあまりにも漠然としすぎている結論になってしまうのは、もう現状は諦めるしかないということを意味しているのかもしれない。
人口問題に対してバランスをとるべきという論は圧倒的に正しい。だからこそ、どうやって選別するか、いや選別せずに生き残るか、それを考える必要がある。
にしても、ポンジュノは社会問題をエンタメに昇華させる天才だ。