No.771[紅は炎と血と太陽の色] 60点
私の大好きな『紅夢』よりも先に"紅"に取り憑かれていた張芸謀のデビュー作。『紅夢』と同じく富豪に売られる若い女性を演じているが、気難しい顔をしていた同作に比べてアップの笑顔があって、勝手に『ふたりのベロニカ』→『トリコロール:赤の愛』のイレーヌ・ジャコブを思い出した。あと、歯並びが悪くて可愛かった。
あんだけ輿を揺らされたらチビるとかいうレベルを越えて吐きまくるだろうオープニングから想像以上に真っ赤で、フィルムの状態のせいなのか月が緑だったり、闇が黒く潰れていたりして色彩感覚がイカれた。最後の方とか文字通り真っ赤だった。炎と血と太陽が全て含まれたラストシーンは圧巻。ただ、申し訳ないんだけど、あまり余韻を感じなかった。
中国の昔の子供ってあんな金太郎みたいな格好してたんすかね。大事なとこ守れてない気がするけど。