ぱた

ピッチ・パーフェクトのぱたのレビュー・感想・評価

ピッチ・パーフェクト(2012年製作の映画)
2.0
ん〜、色んな意味でキツい!!アカペラは好きだけどそれ以外の部分がキツい!!

大学のアカペラサークルの話。といっても歌っている描写はほぼ本番ステージで練習風景はダイジェストって感じ。
全体を通して「あ〜ね」となるありがちな学生生活で、ストーリーの起伏はあまりなく穏やかに感じた。冒頭にある描写が強すぎるせいかも。
ベラのサークル長が短所を認めて直すよう努力するか、サークルを辞めたら丸く収まるのになぁとしか思わなかった。

出演者を知らずに観ていたのでベン・プラットがいて驚いた!この3年後にミュージカル『ディア・エヴァン・ハンセン』出演かと思うと胸熱。もっと歌わせておけばよかったのに!と思わなくもない。

個人的に残念だったのが(というか以下ほとんど残念だったことの記録だが)、
冒頭の大会でベラを批評する際に指摘された「女性には低い音は出せない(だからアレンジがしにくい)」の部分の展開。その欠点を女性のみの構成であるベラはどんな風にカバーするんだと期待していたが、結果ウーンとなった。(そもそもその発言はなんなんだと思いはしたけれど、発言者が『女性嫌い』という設定らしいのでさもありなん?、と飲み込むことにした。)
主人公のベッカはDJ機材を寮の部屋に設置するほどMIX曲を作ったりそれを聞くのが大好きで、実際才能もあった。その才能によってベラが変わっていったわけで、『アレンジがしにくい』の部分に関しては後半に差し掛かる時点で十分にカバーできていると感じた。プールで行っていたサークル同士のイベントでアレンジの勘をつかんだのも功を奏したのだろう。
しかし、女声の弱点について。自分に経験がないからわからないけど、そのオチは流石に無理がないか?と思ってしまう。せめて今までの出場者は「ウソだろ!?」と沸くとかもっと驚けよ〜と感じてしまった。しかもあの部分は明らかに完全に吹き替えだよね…?ウーン…

人間関係が全体的に浅いのは大学ならではと言えばそうなのかもしれないけど、それにしても浅くて…。1人くらい深く親交を深める相手いても良いのに…。(恋仲も浅くないか…?)
ベッカ自身、あまり人と深く関わらないからか、才能が周りに知られることもなく話が進んでいくし、韓国人のルームメイトとも一生仲良くならんのに部屋替え申請もしないし。(関係が平行線なのは人種的な描写としてある意味リアルかもしれないけど)
かといって大学外の親友等の存在も特に描写されず、ベラの皆と仲良くなっているようだけどちょっと薄いものにも感じる。これもサークルの在り方としてはリアルではある。授業もサボりがちみたいだしどうしても「ベッカ大丈夫か?」と心配になる。そんなもん?
でも急にCUPS始めた時はちょっと沸いた。ベッカ、それで友達作ろうや。
メインではないとはいえ、人間関係の描写が極端に薄い〜。

そしてこれは本当に嫌だったんだけれど、冒頭で相当びっくりしちゃったな。予期せぬ嘔吐描写ってどうにかならないのかな…。ならないか…。話としてはそこが起点で大事なのかも知らないけど…。
ご飯食べながらじゃなくて良かった…。絶対やめた方がいい。思ったより嘔吐描写がエグい。結構出る。きっとこの作品の笑いどころなんだろうなとは思うんだけれど、さすがにちょっとキツいね。

アカペラが好きだからパフォーマンス部分で楽しんで見られたけれど、ストーリー部分はあまり好きではなかったかな。少なくとも自分とは合わなかったんだと思う。こんなに長く書いてしまうとは。でもパフォーマンスは好きだったな〜!!

「好き」と「好きじゃない」に挟まれ続けた110分。続編があるみたいなのでとりあえず観てきます。(懲りない)
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