漢と書いて「おとこ」と読む！そんなレベルの作品です（ナンノコッチャ笑）
「イカゲーム」でおなじみのイ・ジョンジェが主人公のイ・ジャソンを演じ、彼の上司カン・ヒョンチョルをシリアスな韓国映画には欠かせないチェ・ミンシクが熱演。何とも憎めない暴力団組織ナンバー２の男チョン・チョンはこれまた多くの韓国映画に登場するファン・ジョンミンが演じたバイオレンスアクションムービー。
物語は、多くの方がレビューにて記載されているように「インファナルアフェアー」の潜入捜査と「ゴッドファーザー」の跡目争いをミックスした作品。しかし、この作品は単なるアレンジ映画ではなく、脚本がしっかりと練りこまれた見ごたえのある漢映画（おとこえいが）として完成度は高いと思う。
暴力団組織に潜入した捜査官のイ・ジャソンは常にバレたら殺される…そんなハラハラドキドキの綱渡りを続けている状態。ここが見どころであることは間違いないのだが、冒頭に既述したようにどうしても名作「インファナルアフェアー」を観ているような既視感はずーっと続いてしまう。ここでビルが出てきて上官のヒョンチョルと落ち合っていたら上官が殺されて空から落とされちゃうじゃーん…なんていらぬ心配をしてしまう程だ。ただ、監督はどうやらその点も意識したようで実は他のキャラクターを使って同様のシーンを撮ってみたり、ビルを見上げるシーンを意図的に入れ込んでいたりしているようだ。
何はともあれ、ヒリヒリとして緊張感の中テンポよく進む展開は、誰が見ても飽きさせることなく２時間以上持たせるだけの作品になっている。
賛否は分かれるのだが、最後のシーンについては個人的にはいらないと思うが、脂っこくて辛い料理ばかりだと口に残るので、最後に杏仁豆腐をどうぞということなら遠慮なくいただくことにします。
ハードボイルドタッチな映画がお好きならオススメです。
