OASIS

ジンジャーの朝 〜さよなら、わたしが愛した世界のOASISのレビュー・感想・評価

3.5
1960年、冷戦下のロンドンで暮らす二人の女の子ジンジャーとローザ。いつ何をするにも一緒だった二人だったが、ローザがジンジャーの父に恋心を抱いてしまった事や反核運動への参加によって徐々に関係が変化していくという話。

微笑ましい美少女二人のやりとりに頬が緩む前半と、後半の修羅場の落差が凄い。
親友であるローザに感じる大人っぽさに若干の羨ましさを感じながらも、自分よりも一歩も二歩も先を行く彼女に向ける視線は友達だった頃とは違うものになっていく。
少女が大人に変わる為に乗り越えなくてはならないものは数あれど、これほどに重い試練は無いんじゃないだろうか。

最も愛する親友と過ごす世界と、父娘水入らずで過ごす世界。
ジンジャーが愛した世界は尽く崩壊して行くが、そんな壊れてしまった世界すらも丸ごと愛して少女は成長する。
成長した少女から見た真の現実の世界は、常に崩壊の危機をはらみながらも美しく輝いて見えていて欲しいと願う。

透き通る色白い肌に赤毛が美しいエル・ファニングの変化し続ける表情とアリス・イングラートの大人びた風格を包み込む淡い光が印象的だった。
少女達から感じる繊細さは女性監督サリー・ポッターならではだろうか。

クリスティーナ・ヘンドリックスのカップ数が非常に気になる・・・。
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